2012-01-01から1年間の記事一覧

冬の兆し

久しぶりにこのダイアリーを開けてみた。 この夏の暑さで体調不良が続いて、今までまともにダイアリーも見なかったが、 やっとこの頃元気になって気力が回復してきたようだ。 これはきっと寒い冬がすぐそこまで迫っているのだろうと思う。 寒いのもつらいが…

おくやみ

若松孝二氏がお亡くなりになった。 若松監督が映画『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』を 作成していただいたおかげで、それまで遮断していた接点が復旧しただけでなく、貴重な人たちとお会いすることができた。 私がこのブログを始めたきっかけこそが若松…

事実を残して潔しとする

事故や事件が起きた時、関係者にとって最も望むことは事件や事故の真相であろう。 あの時あの場所で何が起こったのか、 ありのままの事実を知りたいと願うであろう。連合赤軍事件において、事件の当事者や関係者らが口をつぐんで真実を語ろうとしなかったり…

9月に

最後にダイアリ−を書いてから早くも2ヶ月になった。 このところ夏の猛暑ですっかり体調不良で、自分のブログさえも まともに見ていない日々が続いた。暑いといえども9月になると、さすがに陽射しが斜めになって、秋を感じるような気がする。 9月に移ろう…

そして誰もいなくなった

「10人のインディアンの少年が食事に出かけた。 ひとりが咽喉を詰まらせて9人になった。 9人のインディアンの少年が遅くまで起きていた。 ひとりが寝過ごして8人になった。 8人のインディアンの少年がデヴォンを旅した。 ひとりがそこに残って7人にな…

クローズド・サークル

私はミステリー・ファンである。 特に高校時代にはイギリスの作家アガサ・クリスティーの推理小説の全作品を読破するほど夢中で読んだ。 他にフランスの推理作家ジョルジュ・シムノンのメグレ警視シリーズも大体読んだ。 アニメ『名探偵コナン』の映像に 「…

いきさつ

最近、連合赤軍事件をテーマにした卒業論文を書きたいという大学生が多いそうだ。 そういえば私も19年前のちょうど梅雨空の下で、週末になるとあの事件を追って国会図書館の新聞閲覧室で連合赤軍事件が起きた当時の新聞記事を調べていた。 連合赤軍事件を調…

視点と論点

連合赤軍の幹部であった寺岡恒一さんの弟様は 成田闘争に参加したそうだ。 寺岡さんのお母様は、恒一さんを凄惨な手口で命を奪われ、その上弟様まで同じように過激な活動の果てに命を絶たれるのではないかと悲観したそうだ。 学生運動が盛んだった当時、私は…

40年の重み

デパートで群馬県の物産展が開催されていた。 その中に「水沼うどん」を販売しているコーナーがあった。 あの倉渕村の特産品だとすぐに分かった。 販売員は倉渕から来たそうだ。 倉渕村は今では高崎市に併合されて村から町に変わったそうだ。 連合赤軍事件で…

三猿

日光東照宮に三猿と呼ばれるレリーフがある。 「見ざる、聞かざる、言わざる」になぞらえたものだ。 これは子育ての過程における教訓を意味しているという。 つまり子どもに有害なものを見せたり聞かせたり言ったりすべきではないという教えが込められている…

展覧会に想う

ペン字の恩師、高田香雪先生の100歳記念展覧会に行って、作品を鑑賞した。 先生の作品の中でも、ご自身で詠まれた俳句を書の作品にしていたのが印象的だった。 とにかく100歳という年齢で現役の書家であり指導者であることに敬意を表したい。 残念ながら高田…

恩師

私は毎月ペン字を練習して、競書を送っているが、そのペン字の先生の中に100歳になられるかたがいらっしゃる。 そのかたは高田深雪先生で、雅号は香雪先生とおっしゃる。 直接お会いしてご指導いただいたことはないものの、今まで多くのお手本を習わせていた…

偲ぶ心 悼む気持ち

ご遺族にとって、故人を偲ぶ心と、純粋な気持ちで 追悼することが、いかに重要であるか、 寺岡恒一さんのお母様のご様子からも察することができる。 今年の2月ごろに、雪野建作氏から連合赤軍事件の40年目の追悼集会の連絡があり、『証言連合赤軍』という冊…

沈黙の証人

連合赤軍事件当時の新聞記事に、 「殺した者も殺された」という見出しがあった。 仲間のリンチに加担していたメンバーも、 「総括」の槍玉にあげられて殺された者もいた。 リンチで命を奪われた12名の若者たちの名前は皆 呼び捨てで表記されて全員指名手配犯…

山の頂上から

山の頂上に立つと、360度の大パノラマが広がり、 下界の景色全体が一望に見渡せて、今まで見えなかった遠くのものまで見えてくる。 逆に今まで大きく見えたものがはるか遠くに小さく見えることもある。 人生もある程度の年月を重ねると幅広い視点で 多角的に…

離任式

今日、離任式に出席した。 この4月から転勤で新しい職場の学校に移ったが、以前の職場から異動や退職した職員の紹介を行う行事である。 約1ヶ月前までは今日の離任式に出席した学校で仕事をしていたのかと思うと、急に懐かしい気分になった。 「会うは別れの…

同志の証言 

先日お会いした雪野建作氏は、寺岡恒一さんの大学の同級生であり親友でもいらした。 お会いすることになった時は 首尾よくお目にかかれるか 不安だったが、あの当時の 写真の面影がそのまま残っていらしたので、すぐにお会いできた。雪野氏は寺岡恒一さんと…

俳優の証言

先日、雪野建作氏にお会いした際に、4年前に公開 された映画『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』で、寺岡恒一役で出演した佐生有語氏のアルバムもご覧になっていただけた。 雪野氏は佐生氏が寺岡恒一さんによく似ているとおっしゃっていらした。 あの時代…

全体像と素顔

昨日、雪野建作氏にお会いすることができた。 雪野氏は寺岡恒一さんと行動を共にしたかたで、 今も連合赤軍事件の全体像を残す会を主催していらっしゃる。 今まで事件を起こした当事者が書いた手記などを読むことがあったが、正直なところ、保身や責任転嫁や…

節目の年

今日、寺岡恒一さんのお母様にお会いした。 今までのように、午前に恒一さんの墓参をしてから お宅を訪問した。 霊園の桜並木のつぼみが大きくなりかけていた。 やはり季節は巡ってくるのだと感じた。 この2月、寺岡さんのところに、今年は連合赤軍事件から…

The Big Wave

"We love life because we live in danger. We do not fear death because we understand that life and death are are necessary to each other." Pearl S. Buck "The Big Wave" (「僕らは危険の中で生きているから命を大切にするんだ。 死を恐れたりはし…

誕生日

2月29日生まれの人は、平年の誕生日はいつになるのか ずっと疑問に思っていた。 閏年に2月29日に生まれた人は、平年は3月1日が誕生日になるという。 2月29日生まれのロッシーニは閏年以外では3月1日が誕生日でもあるということになる。 3月1日はショパンの誕…

ロッシーニ

2月29日が誕生日の人は閏年以外の年では、いつが誕生日になるのだろうか? イタリアの作曲家ロッシーニ(1792〜1868)は2月29日が誕生日である。 『ウィリアム・テル』に代表されるように、イタリアの太陽を思わせるような明るくはつらつとした曲を数多く作…

名は体を表さず

民主党の小宮山洋子氏や、歌手の長山洋子の名前は「ようこ」と読む。 しかし連合赤軍の主犯者であった永田洋子の名前は「洋子」と書いて「ひろこ」と読む。 それは、永田の両親が、果てしなく広い太平洋のような広々とした心の人間になってほしいと願って、 …

天才

フランスの数学者エヴァリスト・ガロワ(1811〜1832)は 決闘のため20歳の若さで生涯を終えた。 ガロワは5次方程式の解を証明した論文をまとめたが、 当時の数学者たちに認められなかった。 当時の数学のレベルよりもはるかにかけ離れていた ガロワ理論は、…

大寒に思う

連合赤軍の幹部であり、1月15日頃に命を絶たれた寺岡恒一は、高校時代に自分の性格について、長所は「真面目」、短所は「消極的」と自己分析している。 当時の高校の校長先生は「あのような何も問題のない学生はめずらしい」と言っている。 恒一さんのお母様…

40年前の事件

今日は真冬らしく、どんよりと寒々とした日だった。 雲が低く垂れ込めて、今にも雪が降りそうな重々しい空だった。 この時期になると連合赤軍事件のことを思い出す。 40年前の今頃、山岳アジトで凄惨なリンチが行われ、 多くの若者たちの命が奪われていった…

寒中見舞い

寒中お見舞い申し上げます。 無事に新しい年を迎えることができて ありがたいことだと思います。 良い新年になりますように心からお祈りいたします。