岡目八目

囲碁の世界で「目(もく)」は、地の数や石の数を表す単位として使われる。

「岡目(おかめ)」とは遠くから見ている目という意味で「傍目」ともいう。
囲碁で対戦している2人は、勝負にこだわって自分の一手に集中しているが、その対戦を傍で見ている者のほうが八目(はちもく)も先の手が読めるものだ、という意味だ。

「岡目八目」はなにも囲碁に限ったことではない。
私もある意味で連合赤軍事件に関わった者だと思っている。
当然私はメンバーではないし、実際に起きた事件のことは後になるまで知らなかった。
しかし今まで見聞きした情報や、事件の関係者にお会いして感じたことや、それぞれの立場を鑑みて、自分なりに連合赤軍事件の当事者や犠牲者の気持ちを察することができないものかと思うことがよくある。
確かに私は部外者だ。部外者に何が分かるのか、と言われてしまえばそれまでだ。
それでも、岡目八目という言葉があるように、第三者の立場で事件に関係した当時の若者たちや、その時代背景や思想に思いを馳せていきたいと願っている。