雪景色

昨日から明け方に積もった雪は、ここは東京かと疑うばかりの
すさまじい積雪だった。
首都圏では交通機関が麻痺して運休する鉄道が多い情況だ。
雪で電車に閉じ込められてしまった不運なニュースを聞くと、
気の毒だがアガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』を
思い出してしまう。

しかし、それだけではない。
屋外に積もった大量の雪を見ると、必然的に連合赤軍事件を思わざるを得ない。
榛名山の積雪はもっとすさまじいものだったという。
連合赤軍事件の捜査に協力した榛名山の管理人、
丸岡和平氏によると、積雪が腰まであって歩行困難だったと言っていた。
連合赤軍のメンバーはよくこんな人も通れないような山奥で、暖房もない劣悪な状況下で、どんな思いで生きてきたのだろうか、と考えさせられる。
連合赤軍事件の当時の新聞記事に「雪の上に正座させ」…「暴行の挙句戸外に放置させた」…などの記述があった。
極寒の地での連日連夜の凄惨なリンチ殺人事件を思い出さざるを得ない。
純白の雪が赤く見えるようだ。
今、事件現場となった山岳アジトがあった場所はどのような情況だろうか?
寺岡さんが常宿にしていた榛名湖畔の旅館の女将さんはご健在だろうか?
私も同じ2月にその旅館に泊まった。
あの時もちょうど今日の東京のような雪景色だったことを思い出す。