母親の連合赤軍事件


映画『実録・連合赤軍あさま山荘への道程』で
寺岡恒一役を演じた佐生有語氏は、
3年前に寺岡恒一さんのお母様とお会いした時、
「”母親の連合赤軍事件”を見た」と述べている。


10月27日に全体像を残す会の皆様も、寺岡恒一さんのお母様にお会いして、
母親にとっての連合赤軍事件について、何かを感じたかもしれないと思う。


寺岡さんのお墓参りにご一緒した時、吉野雅邦氏の手紙を見せていただくことができた。
手紙には、寺岡恒一さんと金子みちよさんへの強い後悔と自責の念、
そして犠牲になった連合赤軍の仲間への心からの謝罪の気持ちが
切実な思いで綴られていて、誠意があり心を打つものを感じた。
それに手紙の字が非常に丁寧で端正な字であったことに感動した。
私などは手紙を書くと、くずし字や走り書きになってしまって、書き終わった後で、
もっと丁寧に書けばよかったと思うことばかりだ。
これからは吉野雅邦氏のように心を込めて丁寧に手紙を書こうと思った。


吉野雅邦氏のお母様もご健在だそうだ。
寺岡恒一さんのお母様は、あさま山荘事件で吉野氏のお母様と一緒に、籠城していると思われる双方の息子たちへの呼掛けを行うために、あさま山荘へ行ったそうだ。
しかし事件が解決し、残虐非道な事実が次々と明るみに出ることになった。
寺岡恒一さんは犠牲者に、生き残った吉野雅邦氏は今も服役している。
吉野雅邦氏のお母様は連合赤軍事件をどのように思っているのだろうか?
もし寺岡恒一さんのお母様と吉野雅邦氏のお母様が再会することになったら、

お互いどんなことを感じて、どんな言葉を交わすのだろうか?
様々な憶測が頭をよぎって事件の重大さを感じて止まない。