きぶどう

久慈の特産物に、きぶどうのジュースがある。
地元に自生する山ぶどうの果汁をジュースにしたものだ。
味は酸味が強くてやや渋みがあるため、
少量ずつ、約50mlくらいを目安に飲むのだそうだ。
ビタミンや鉄分が多く含まれているため、夏バテや貧血などの疲労回復に良いと言われている。
特に完熟きぶどうは比較的飲みやすい。蜂蜜入りのものもある。
ただし胃腸が弱っている人は飲まないほうがいいそうだ。
酸味が強いので消化器に負担になるためだ。
それに飲むときには注意が必要だ。
きぶどうは濃い黒紫色をしているため、飲んだ後、口や歯が黒紫色に染まってしまうことがある。
アガサ・クリスティーの短編小説『二十四羽の黒ツグミ』のように、黒すぐりのパイを食べた後の濃い紫色に染まった歯が、犯人逮捕の決定的証拠につながる話と同じようだ。
きぶどうも、体質や体調を考慮しながら飲めば、久慈の味が感じられて元気が出る飲み物だと思う。