初めての墓参 鎌倉へ

今から17年前の今日、初めて寺岡恒一さんが眠っている墓地を訪れた。
墓地がある鎌倉へは江ノ電で行った。
鎌倉高校前駅は目の前が海で、
この高校に通う生徒は幸せだと思った。
源義経が足止めされたという腰越海岸や、七里ヶ浜稲村ヶ崎由比ヶ浜と、鎌倉時代の歴史絵巻のような名所や湘南の景勝地が続き、終着駅の鎌倉に着いた。
さらにバスで約25分ほどで広大な霊園墓地に着いた。
同じ霊園に作家の川端康成や俳優の岸田森が眠っているという。
寺岡さんの墓地は、桜並木の道をさらに上った高台にある。
黒曜石の墓石に刻まれた法名に「釋」の字があるので浄土真宗と思われる。
亡くなられた年齢が23歳となっていた。新聞記事では24歳と記述されていたので、
きっと早生まれだと思った。
私も早生まれだからそうだが、いつも実年齢よりも1歳上に表記された。
成人式も未成年だった。
2年前に寺岡さんのお母様に初めてお会いして
恒一さんの誕生日を知ることができた。
恒一さんは1月21日の誕生日を目前に亡くなられた事が分かった。さぞご無念であっただろうにと、
その胸中はいかばかりか察するに余りある。
秋空の下で、時間がゆっくり過ぎていくようであった。