除籍

連合赤軍の幹部だった寺岡恒一さんは、
亡くなった時点で横浜国大を中途退学になったと思っていたら、実際には除籍扱いであったことを、
恒一さんのお母様から伺った。
たとえ1日でも在籍して中途でやめた場合でも、
入試に合格してその大学の学生であったことを
立派に証明できるが、除籍の場合は入試の合格記録から在籍していた実績の記録そのものが抹消され
失われるそうだ。これは非常に残念で悔やまれる結果だ。
せっかく1年浪人してまで苦労して一流大学に合格して数年間は横浜国大の学生だったのに、こんなことなら退学処分になったほうがまだましである。
寺岡恒一は過激な活動で逮捕された。当然大学を退学処分になるだろうと思っていた。
しかし大学側は、いつでも復学できるように寛大な処置をとったそうだ。
それでも結局大学に戻らず、組織にのめり込んであのような悲惨な結果に終わった。
寺岡恒一さんのお母様は今でもこのことを何度も悔やまれていらした。
中途退学と除籍は雲泥の差だ。あまりにも気の毒でならない。
「彼らが目指していたことは決して間違いではなかった」という若松孝二監督の言葉に
勇気づけられ救われる思いがした。