秋の日に

今回も10月になってしまったが、この秋も寺岡さんのお母様にお会いすることができた。

お宅の庭の柿の木には柿がたわわに身をつけて、枝が垂れ下がっているのもあった。
2年前に雪野建作氏や連合赤軍の全体像を残す会のメンバーの方々と寺岡さんにお会いした時と同じような秋晴れだった。
あの時、メンバーの方々と柿を取った時のことを懐かしく思い出した。
今年は、柿の実は11月に植木屋さんに取ってもらう予定とのことだ。
寺岡さんもお一人で何もかもなさるのが大儀になってきたように感じていて、
そろそろ介護サービスを受けることを検討していらっしゃるご様子だった。
それでもお元気なご様子で安心した。
吸い込まれるような素晴らしい秋晴れの青空に、鮮やかに色付いた柿の実が鈴なりに実っていた。
のどかな秋の日に、時間が止まったかのような穏やかなひと時を感じた。
寺岡さんのお母様もどうかいつまでもお元気でいらしていただきたい。
恒一さんの遺影の前で切にそう願った。