伝統工芸品 japan

”Japan”は英語で「日本」という国名を表すが、
”japan”と一般の名詞で表記すれば「漆器」という意味になる。

日本といえば漆器を表すほど漆器は日本の
伝統工芸品の代表である。
中でも輪島塗は日本の漆器の中で最高の漆芸品である。
しかしそれだけに値段が高い。
それでも最近は「木乾」という木くずと樹脂材を混ぜたものも多く、扱いも楽で日常的に気軽に漆器を楽しめる。
ただし、やはり電子レンジや食洗器は使用できない。


梅雨の半ばに輪島の朝市に行ってみた。
多くの店が軒を並べて海産物や食材、輪島塗のお店も多かった。

しかし私の目当ては輪島塗ではなく、塗る前に規格外で撥ねられた白木の箸だった。
輪島塗の箸はアテ(アスナロ)の木で作られるが、少しでも変形があったり木目や色味が強かったりして不適格となる箸が出る。
それらは日常の調理や菜箸に使われる。
それにアスナロもヒノキの一種なのでヒノキの香りがして殺菌作用もある実用的なものである。
朝市で白木箸をたくさん分けてもらって今回の旅の目的が叶った。


もちろん輪島に来たからには漆器も買った。
食器乾燥機に対応できる木乾の湯飲みや菓子皿、スプーンやフォークなどは、気軽に毎日漆器に親しめる。
漆器の大きな長所は落としても割れないことだ。
それに冬の寒い時でも陶器のように冷たくならず、木のぬくもりを感じる。

本格的な輪島塗は実に見事で、日本が世界に誇れる伝統文化であり芸術品でもある。

実用的な漆器もまた素晴らしい。
これこそjapan、この偉大な伝統工芸を誇りに思った。