Daffodil Day

オーストラリアの友人が末期癌だとの知らせがあった。
彼女とはもうかれこれ四半世紀の交流がある。
オーストラリアでは8月下旬から9月上旬に
daffodil(ラッパスイセン)の花が咲く。
ちょうどその時期にオーストラリアではDaffodil Dayという
癌撲滅を目的とした記念日がある。
友人も病院で黄色いラッパスイセンを配って癌患者を励ますボランティアをしていた。
それが彼女の住むクイーンズランド州の新聞にも紹介された。
"Daffodil Day symbolises new life and hope for people with cancer." 

(Daffodil Dayは、癌を患っている人にとっての新しい生命と希望を象徴している)
オーストラリアではdaffodilは春一番に真っ先に咲くことから、
新しい生命の始まりと希望の象徴なのである。
当時のクイーンズランド州立癌基金の専務理事の言葉が印象的だ。
"The people need to be aware cancer is a word, not a sentence."
(癌は病名であって、死の宣告ではないことを皆が気付くべきである。)
ブリスベン近郊の病院で、癌で入院している人たちを励ましていた彼女が、今度はラッパスイセンをもらう立場になった。
彼女はスイセンの花に囲まれて希望の春を満喫したのだろうか。
今どうしているのか気がかりだ。