time and tide…

あさま山荘事件において、息子が犯人グループの
一味として立てこもっているものと思い、
「最後まであきらめないで抵抗するのが日本人の特徴だ。しかし、時には潔く断念する勇気も必要だ」と、
必死で説得した寺岡一郎氏…
せめてご存命のうちにお会いしたかった。
たとえ当時のお話しをうかがえなくても、寺岡恒一さんのお父様に心からの哀悼の気持ちを申し述べたかった。
しかし時すでに遅し。時間は待ってくれなかった。
寺岡一郎氏はもうこの世にいない。
榛名山で起きた連合赤軍の、一連の犯行を知る上での、貴重な証人であった丸岡和平氏ご夫妻は、ご存命ではあるが、おそらくは認知症と思われる重篤な容態のため、
たとえお会いできたとしてもお話しできる状態ではないということだ。
今このダイアリーを書いて記録に留めておこうと考えている時、せめてもう一度お会いして、あの当時のことについてもっと詳しく踏み込んだ内容のお話しをお伺いしたかった。
しかし時間が流れて、もうその願いが叶うことはない。
歳月人を待たず。
人には会えるときに会っておきたい。
今日、誕生日を迎えた。もう半世紀も生きたことになる。
よくこの年まで生きられたものだと感謝している。