春節の頃

立春は、暦の上ではもう春になる。
確かにこのごろ日没が少し長くなり、夕方の5時でも明るくなってきた。
陽射しも幾分強くなってきたように感じる。


春節の頃に肉親を思う」と、よく中国人は言う。
中華圏の人々は、春節と呼ばれる旧正月が一年で最も重要な日とされて、盛大に祝う。
華人おせち料理にあたるのが、餃子である。
餃子の皮と同じ食材を細長く削ぎ切りにした刀削麺の味が時々恋しくなる。
水餃子と、酸辛湯というスープが、台湾でよく味わった定番メニューだった。
台湾では公害、特に大気汚染と騒音、そして酷暑に悩まされたが、
一度住んだところは後から思い出すと懐かしくなることもある。
高山烏龍茶を味わいながら、台湾でお世話になった知人は皆今頃どうしているだろうかと思いを馳せている。